湯船でやるといいこと10選【「はぁ〜」と声を出す・ぷかぷか浮くの根拠を調べた】
「湯船に入るときに『はぁ〜、気持ちいい!』と声を出すと、リラックスできるらしい」 「湯船でぷかぷか浮くと、疲れがとれるらしい」
そんな話を、聞いたことはありませんか?
私も毎日、湯船につかった瞬間に「あ〜、気持ちいい」と声を出しています。湯船でやっていることの中で、いちばんリラックスできると感じるのが、この声出しです。でも、本当に意味があるのかな?と気になっていました。
そこで、湯船でやるといいと言われていることを10個集めて、科学的な根拠があるのかを調べました。根拠があるものと、根拠はないけれど気持ちよければやっていいものに分けて紹介します。
この記事の結論
- 「はぁ〜」と声を出すこと自体の研究は見つからなかった。でも、息を長く吐く呼吸には、気分がよくなったという研究がある
- ぷかぷか浮くと、浮力で体を支える筋肉が休まる。体を浮かせて刺激を減らす「フローティング」の研究もある(ただし専用のタンク)
- いちばん根拠がしっかりしていたのは、寝る1〜2時間前にお風呂に入ること(研究をまとめた分析あり)
- 鼻歌・香り・お湯の中のストレッチは、根拠はまだ弱い。気持ちよければやってOKくらいの気持ちで
※研究の紹介は、この記事を書いた2026年11月時点で私が調べた範囲です。私は医師ではありません。持病のある方は、入り方を医師に相談してください。
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湯船でやるといいこと10選【根拠の強さ早見表】
先に、10個の一覧です。根拠の強さは、私が調べた研究の種類で分けました。
| やること | 根拠 |
|---|---|
| 寝る1〜2時間前に入る | ◎ |
| 「はぁ〜」と長く息を吐く | ○ |
| ぷかぷか浮く | ○ |
| ぬるめのお湯でゆっくり | ○ |
| できれば毎日つかる | ○ |
| 入る前と後に水を飲む | ○ |
| 鼻歌・ハミング | △ |
| 好きな香りを入れる | △ |
| 手足をもむ・ストレッチ | ー |
| スマホで動画を見る | ー |
根拠の見方
- ◎:たくさんの研究をまとめた分析や、くらべる実験で確かめられている
- ○:近い研究や、体の仕組みの説明がある。または、調査で関係が見られている
- △:研究はあるが、小さかったり、結果がばらばらだったりする
- ー:湯船でやった研究は見つからなかった。気持ちよければやってOK
ここから、ひとつずつくわしく書きます。
根拠があること6つ
1. 「はぁ〜」と声を出して、息を長く吐く
湯船につかった瞬間の「はぁ〜」「ふぅ〜」。声を出すこと自体の効果を調べた研究は、見つけられませんでした。
ただ、近い研究はあります。
アメリカのスタンフォード大学のチームが、2023年に発表した研究です。参加した人に、呼吸法か瞑想を1日5分、1か月続けてもらいました。いちばん気分がよくなったのは、吐く息を長くする呼吸(サイクリック・サイ)を続けたグループでした。瞑想のグループよりも気分がよくなり、ふだんの呼吸もゆっくりになっていました。
サイクリック・サイのやり方は、次のとおりです。
- 鼻から息を吸う
- もう一度、鼻から少しだけ吸い足す
- 口から、ゆっくり長く吐ききる
「はぁ〜」と声を出すと、自然に吐く息が長くなります。声を出すこと自体の効果は分かりませんが、長く吐くきっかけになるという意味では、よい習慣だと思います。
もうひとつ、ため息の研究もあります。ベルギーの研究者たちは、ため息は、ストレスから解放されてほっとしたときに多く出ると報告しています。ため息には、乱れた呼吸をリセットする役目があるのでは、という考え方です。湯船での「はぁ〜」は、まさにほっとした瞬間のため息なのかもしれません。
私は、湯船につかった瞬間に、毎日「あ〜、気持ちいい」と声を出しています。浮く・寝る前に入る・水を飲むなど、この記事の10個のうちいくつもやっていますが、私がいちばんリラックスを感じるのは、この声出しです。
声を出すと、肩や体の力が抜けて、気分がほっとする感じがします。「今日も1日お疲れさま」と、自分に声をかけるような気持ちです。「はぁ〜」と声を出すと、意識しなくても深く息を吐けるので、そのぶん力が抜けていくのだと思います。
5歳の子どもと一緒に入る日は、2人で「はぁ〜〜、今日もお風呂気持ちいいね〜。ふう〜〜」。顔を見合わせて、にっこり笑い合います。この瞬間が、毎日の幸せな時間になっています。
声を出すのに道具もお金もいりません。今日のお風呂で、まずは「はぁ〜」とひと声、試してみてください。吐く息が長くなるなら、続けて損はないと思っています。
2. 全身の力を抜いて、ぷかぷか浮く
お湯の中では、浮力がはたらきます。首までつかると、体重は陸の上の約10分の1ほどに感じると言われています。
ふだん体を支えている足腰や背中の筋肉が、お湯の中では休めます。体が軽くなって力が抜けやすいのは、浮力のおかげです。浮力は、お湯の温かさ(温熱)・水の圧力(静水圧)とあわせて、入浴の3つの作用と言われています。
さらに、体を浮かせることには研究もあります。アメリカの研究者が2018年に、塩をたくさん溶かしたお湯に体を浮かべ、光や音をさえぎる「フローティング」を調べました。不安の強い50人が1時間浮かんだあと、不安やストレス、筋肉のこわばりが下がったという結果でした。
ただし、これは専用のタンクで、塩の力で体が自然に浮く条件の研究です。家の湯船で同じことが起きるとは言えません。
家の湯船で浮くときは、次のようにすると力を抜きやすいです。
- 浴槽のふちに後頭部をのせる(タオルやお風呂用の枕を首の後ろに入れてもよい)
- 腕は横に、手のひらは上に向けて、お湯に任せる
- 足の裏を浴槽の反対側に軽く当てると、体が安定する
- お尻を少し浮かせると、体全体がぷか〜っと浮かびやすい
私も、浮くのがいいと聞いてから、意識して体を浮かせるようにしています。無重力をイメージして、ぷかぷかと。
体がふわふわと浮かんで、力がすーっと抜けていく感じがします。そのとき、「今日も1日、体に力が入っていたんだな」と気づきます。
私の場合、熱いお湯よりぬるめのお湯のほうが力を抜きやすいと感じます。ぬるめのお湯でお尻を浮かせると、ぷか〜っと体が浮かんできます。
浮くときの注意
- 顔がお湯に沈まないようにしてください。浮いたまま眠ってしまうのは危ないです
- 小さな子どもは、浮く遊びをするときも大人がそばで見ていてください
浮かんだ瞬間に「こんなに力が入っていたんだ」と分かるのが、ちょっと面白いんです。ぬるめのお湯で、お尻からふわっと浮かせてみてください。
3. ぬるめのお湯でゆっくりつかる
リラックスしたいときは、38〜40℃くらいのぬるめのお湯がよいと言われています。
42℃以上の熱いお湯は、体を活動モードにする交感神経がはたらきやすくなり、シャキッとします。ぬるめのお湯なら、休むモードの副交感神経がはたらきやすく、力が抜けてゆったりできます。
わが家も、夏は38〜39℃、冬は39〜40℃のぬるめのお湯です。熱いお湯にさっと入っていたころより、長くつかっていられるようになりました。温度と時間のくわしい話は、冷え性の私の入浴方法に書いています。
4. 寝る1〜2時間前に入る
10個の中で、いちばん根拠がしっかりしていたのがこれです。
アメリカのテキサス大学の研究者たちが2019年に、入浴と睡眠についての研究をまとめて分析しました。その結果、寝る1〜2時間前に、40〜42.5℃くらいのお湯で入浴(シャワーを含む)すると、寝つくまでの時間が平均で約10分短くなったという結果でした。
お風呂で温まると、手足から熱が逃げていき、体の深いところの温度が下がります。この下がるタイミングで眠気がくる、という仕組みです。寝る直前(15分前など)では早すぎるそうです。
私も、お風呂に入るのはだいたい寝る2時間前です。研究のお湯よりは少しぬるめですが、ちょうど寝る時間のころに眠くなって、すーっと眠れます。寝つきのよさは、私の場合は自信があります。
※私個人の感想です。感じ方には個人差があります。
5. できれば毎日つかる
湯船につかる回数と健康の関係は、日本でいくつも調べられています。
- 静岡県の約6,000人の調査では、毎日湯船に入る人は、主観的な幸福度や睡眠の状態がよいという結果だった
- 40〜59歳の約3万人を約20年追った研究では、ほぼ毎日湯船に入る人は、週0〜2回の人より、心臓や脳の血管の病気になった人が少なかった
- 65歳以上の約6,000人を追った研究では、冬に週7回以上湯船に入る人は、うつになった人が少なかった
どれも「湯船に入る人と入らない人をくらべた調査(観察研究)」です。湯船に入ったから健康になった、とまでは言えません。でも、毎日湯船につかる習慣は、悪いことではなさそうです。
6. 入る前と後に水を飲む
お風呂では、思っている以上に汗をかいています。
41℃のお湯に15分入った男性12人を調べた研究では、入浴後に約800mlの水分が体から出ていたという結果でした。1時間のウォーキングより多い量です。
入る前と上がったあとに、コップ1杯ずつ水を飲むのがおすすめです。長湯をするときは、お風呂に飲み物を持ちこんでもよいと思います。
私も、30分つかるので、お風呂の前と後に意識して水を飲んでいます。ときどき、お風呂に飲み物を持ちこむこともあります。
根拠があること6つ
- 「はぁ〜」と声を出して、息を長く吐く
- 全身の力を抜いて、ぷかぷか浮く
- ぬるめのお湯でゆっくりつかる
- 寝る1〜2時間前に入る
- できれば毎日つかる
- 入る前と後に水を飲む
根拠はまだないけれど、気持ちよければやっていいこと4つ
7. 鼻歌・ハミング
お風呂で歌いたくなる人も多いのではないでしょうか。
「ん〜」と口を閉じてハミングする呼吸法(ヨガのブラーマリー)を調べた研究はあります。終わったあとに、休むモードの副交感神経がはたらいていたという報告がある一方、ハミングしている最中は逆だったという報告もあります。どれも小さな研究で、結果はばらばらです。
ハミングも歌も、吐く息が長くなる点は「はぁ〜」と同じです。気分がよくなるなら、それで十分だと思います。
8. 好きな香りを入れる
ラベンダーの香りなど、アロマでリラックスする人もいます。
ラベンダーの研究をまとめた分析(2019年)では、香りをかぐことで不安が下がる兆しはあるものの、研究ごとのばらつきが大きく、はっきりとは言えないという結論でした。
好きな香りでほっとできるなら、入れてかまいません。私は強い香りがあまり得意ではないので、ふだんは無香料・無着色の入浴剤です。香りの入浴剤については、入浴剤は使わない方がいい?にまとめています。
9. 手足をもむ・ストレッチする
温まって体がやわらかくなったところで、ふくらはぎや足の裏をもんだり、首や肩を回したりする人も多いと思います。
湯船の中でのマッサージやストレッチの効果を調べた研究は、見つけられませんでした。 ただ、温まると筋肉がほぐれやすいという説明はよく見かけます。
痛くない範囲で、気持ちいいと感じる程度にしておきましょう。
私は、もむ代わりに、お風呂で使うEMSのMYTREX AQUA LIFT(マイトレックス アクアリフト)をお尻の下に置いています。つかっている間に、お尻から太ももにかけての筋肉を、電気の刺激で動かしています。15分で自動で切れるので、タイマー代わりにもなっています。何もしないでつかっているより、時間を有効に使えている気がします。
入浴剤と一緒に使えるかなど、くわしくはアクアリフトとホットタブは一緒に使える?に書いています。
ほかのEMSの機械を湯船で使うときは、取扱説明書に「お風呂で使える」と書かれているものだけにしてください。
10. スマホで動画を見る
これは研究ではなく、わが家のやり方です。
ぬるめのお湯に30分つかるのは、何もしないと長く感じます。私は、お風呂にスマホを持ちこんで、NetflixやSNSを見ています。30分はあっという間です。
防水のスマホか、防水のケースを使ってください。動画に夢中で、のぼせたり眠ってしまったりしないように気をつけています。
「湯船で何をするか」より、まずは毎日ゆっくりつかる時間をとることがいちばん大事だと思っています。動画でも鼻歌でも、続けられる過ごし方を見つけてみてください。
湯船でやらない方がいいこと
リラックスのためのお風呂でも、気をつけたいことがあります。消費者庁は、冬に多い高齢者の入浴中の事故を防ぐために、次のことを呼びかけています。
消費者庁の呼びかけ(入浴中の事故を防ぐ)
- 入浴前に、脱衣所や浴室を暖める
- 湯温は41℃以下、湯につかる時間は10分までを目安にする
- 浴槽から急に立ち上がらない
- 食後すぐ・お酒を飲んだあと・薬を飲んだあとの入浴は避ける
- 入浴する前に、同居する家族に声をかける
わが家はぬるめのお湯で30分つかっていますが、同居する両親には入る前に声をかけてもらい、冬は脱衣所を暖めてから入っています。高齢の方や持病のある方は、つかる時間を短めにして、心配なときは医師に相談してください。
ぷかぷか浮いたまま眠ってしまう、お酒を飲んでから長湯をする、熱いお湯からいきなり立ち上がる。この3つは、リラックスとは逆に危ないので避けましょう。
まとめ:湯船でやるといいことは「長く吐いて、力を抜く」
- 「はぁ〜」と声を出すこと自体の研究はないが、息を長く吐く呼吸には気分がよくなったという研究がある。私がいちばんリラックスを感じるのも声出し
- ぷかぷか浮くと、浮力で体を支える筋肉が休まる。浮くときは顔が沈まないように
- いちばん根拠があったのは、寝る1〜2時間前に入ること
- 毎日湯船に入る人ほど健康という調査もある(ただし観察研究)
- 鼻歌・香り・ストレッチ・動画は、気持ちよければやってOK
湯船につかって「はぁ〜」と声が出るのは、体がほっとしているサイン。わが家はこれからも、毎日声を出しながら、ぬるめのお湯にゆっくりつかろうと思います。
2年使ったわが家の口コミホットタブを家族4人で2年使った口コミレビュー定期便のリアルな費用、3世代での使い方、正直イマイチな点まで写真つきで
参考にした研究・資料
- 吐く息を長くする呼吸:Balban MY, et al. Brief structured respiration practices enhance mood and reduce physiological arousal. Cell Reports Medicine, 2023(論文)
- ため息とほっとした気持ち:Vlemincx E, et al. Why do you sigh? Sigh rate during induced stress and relief. Psychophysiology, 2009(概要)
- フローティング:Feinstein JS, et al. Examining the short-term anxiolytic and antidepressant effect of Floatation-REST. PLoS ONE, 2018(概要)
- 入浴と睡眠:Haghayegh S, et al. Before-bedtime passive body heating by warm shower or bath to improve sleep. Sleep Medicine Reviews, 2019(テキサス大学の紹介)
- 毎日の入浴と幸福度:早坂信哉ほか 科学研究費の研究成果報告書(PDF)
- 入浴の回数と心臓・脳の血管の病気:Ukai T, et al. Habitual tub bathing and risks of incident coronary heart disease and stroke. Heart, 2020(論文)
- 冬の入浴とうつ:日本温泉気候物理医学会雑誌, 2023(ケアネットの紹介)
- 入浴で出る水分:札幌市「お風呂と水分補給」(PDF)
- ハミングと自律神経:Kuppusamy M, et al. Integrative Medicine Research, 2020 ほか
- ラベンダーの香り:Donelli D, et al. Effects of lavender on anxiety. Phytomedicine, 2019
- 入浴中の事故:消費者庁「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」(消費者庁)
(2026年11月時点)
よくある質問
お風呂で「はぁ〜」と声を出すと、リラックスできますか?
声を出すこと自体の効果を調べた研究は、見つけられませんでした。ただ、息を長く吐く呼吸を毎日5分続けた人は、気分がよくなったという研究があります。「はぁ〜」と声を出すと、自然に吐く息が長くなるので、その意味ではよい習慣だと思います。
湯船で体を浮かせると、疲れがとれますか?
お湯の中では浮力で体が軽くなり、体を支える筋肉が休まります。体を浮かせて外の刺激を減らす「フローティング」で不安が下がったという研究もありますが、専用のタンクでの研究で、家の湯船と同じではありません。浮くときは、顔がお湯に沈まないように気をつけてください。
湯船には何分つかればいいですか?
消費者庁は、冬の入浴中の事故を防ぐ目安として「湯温は41℃以下、つかる時間は10分まで」と呼びかけています。わが家はぬるめのお湯(38〜40℃)で30分つかっていますが、高齢の方や持病のある方は、短めにして、心配なときは医師に相談してください。
記事内の価格・条件は2026年11月時点のものです。最新の情報は公式サイトでご確認ください。