糖尿病の初期症状と合併症

カテゴリ:糖代謝

記事の種類:病気

糖尿病とは?

糖尿病はインスリン作用不足による慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患群を指します。 具体的な診断基準としては、血糖値(血中のブドウ糖濃度)が200mg/dL以上、且つヘモグロビンA1c(HbA1c)の値が 6.5% 以上の状態が恒常的に続く状態を言います。
※一方のみが異常値の場合は糖尿病の確定診断はできず、再検査となります。

初期症状

初期の糖尿病には自覚症状は殆どありません。
糖尿病が進行していくと喉の渇き(口渇)や多飲、多尿、体重減少などが現れ始めます。

合併症

糖尿病で注意が必要なのは糖尿病自体ではなく、糖尿病によって引き起こされる合併症に対してです。
糖尿病では3大合併症として、網膜症腎症神経症が知られており、放置した場合、視力の低下や失明、腎不全、末梢神経障害による手足の壊疽などが引き起こされます。
主な合併症は以下となります。

動脈硬化

血管壁内膜に酸化されたリポ蛋白が入り込み、それがプラークを形成することで血栓が生じます。
血栓により血液が流れにくい状態になり、それが腎臓で起これば腎不全、心臓で起これば心筋梗塞心不全、脳で起これば脳梗塞を引き起こします。

腎不全(糖尿病腎症)

血糖値が高い状態が続くと腎糸球体血管内に血管周囲の結合組織であるメサンギウムが増殖し糸球体を破壊していきます。
糸球体が破壊され腎臓の機能障害(腎不全)が起きるとタンパク尿となりネフローゼ(低タンパク血症によるむくみ)が現れます。(第4期)
さらに進行すると人工透析が必要(第5期)となります。
ちなみに人工透析患者の内、原因で最も多いのはこの糖尿病腎症です。
なお、一旦腎不全になった場合、腎臓は回復できない臓器であるため、初期であればある程度進行を抑える事はできるものの、腎臓移植をしない限り一生治ることはありません。

糖尿病網膜症

糖尿病になると網膜の血液成分が漏出し、出血や白斑、網膜浮腫などの初期症状が現れ始めます。
更に進行すると網膜や硝子体内に新生血管ができ、網膜剥離硝子体出血が起き、視力障害が起きます。
網膜剥離や硝子体出血の段階であれば硝子体手術の治療が行えます。
また、網膜症の進行段階では失明予防(あるいは進行を遅らせる)のために、光凝固療法が実施されます。
末期になると血管新生緑内障により失明します。
加えて、糖尿病患者の約20%は白内障(糖尿病白内障)を罹患しており、視力低下や失明は糖尿病の代表的な合併症の症状のひとつです。
※白内障:水晶体の濁り
※緑内障:視神経の障害

神経障害

糖尿病罹患者は多発神経障害単神経障害を発症する可能性があります。
多発神経障害は両足の感覚や運動神経障害や自律神経障害を呈し、初期状態では両足のしびれや疼痛が現れ、進行すると手や足に潰瘍や壊疽が起こります。
重度の糖尿病患者が足を失う場合があるのはこのためです。

単神経障害は急性の単一神経麻痺を示します。
具体的には一時的に外眼筋麻痺(眼球が動かしにくくなり物が二重に見える)や顔面神経の麻痺が起こり、ほとんどの場合3ヶ月以内に自然解消します。

糖尿病の種類

糖尿病の原因には2種類あり、それぞれ「1型糖尿病」、「2型糖尿病」と呼びます。
詳細については各項目のページをご参照ください。

公開日時: 2013年08月18日  17:05:43

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